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~人生の後半もワクワク楽しく!~

農業は1000万ほど儲かるvs衰退するオワコン産業なのか 真実は

 TPPにより近い将来、安い農作物が関税ゼロ(経過措置があるモノもある)で日本に大量に輸入される。今までコメをはじめ、日本の農業は補助金で何とか支えられてきた、と言われる。 
また農業従事者は、全体で180万人いるが、その多くが高齢者で、今後も活躍が期待できる50歳以下は20万人に過ぎない。外国産との競争で、農業を辞める人が増加するのでは?

 2020年を機に零細な農家が高齢を理由に農業界から一気にやめていきます。なぜなら農家の平均年齢が彼らの実質的な「定年」である70歳を迎えるからです。同時に、農林水産省とJA、農林族議員の「農政トライアングル」は機能しなくなっていく。
「GDP4%の日本農業は自動車産業を超える」窪田新之助氏 より

耕作放棄地が空き家とともに社会問題となっている。すなわち肉体労働への嫌気などから農業を辞める人が増えていることを示している。国や自治体は新規就農者を募集している。これも国が動かなければ農家が増えない現状を表すものだ。
TPPと農業人口の大幅な減少により、農業は一気に衰退していくように思える。 

 他方で、農業は転換期を迎え「成長産業」となる、とする声もある。30アールで1200万円を稼ぐ人もいる。どちらが正しいのか、考えてみた。

1 農業は確実に衰退する

 ①TPPはチャンスではない!日本の農業は確実に衰退する

 TPP発効後は過去になかったほど一気に農作物の市場開放が進む。日本の農業は縮小していくだろう。現在の農業総産出額は、ピーク時の70%程度まで下がってきている。生産農業所得統計(最新データは平成25年[2013年])の農業総産出額(「全国推計統計表」「年次別農業総産出額及び生産農業所得」の「実額」)を見ると、平成25年(2013年)は8兆4500億円、最高を記録した昭和59年(1984年)の11兆7200億円の72%水準だ。平成7年(1995年)に11兆台を割り込んで以降、農業総産出額は減少傾向をたどっている。「日本は小規模農家が多くて非効率だから競争力が足りなくなった」「企業が農業に参入すれば、現在の日本農業の問題は解決し、国内農業の維持は用意になる」という見方もあるが、積極的に参入する企業は多くないだろう。農村社会では、農地を維持するための多様な作業が、コミュニティによって担われきた。農地だけではなく、用排水路の手入れや道路の整備などのボランティア労働があって、農業生産の可能な地域が維持されてきた。農業の衰退が農村社会の衰退につながると、農家はやがて農地の所有を断念する。企業がそのような農地を購入する場合、表面化していなかった農地等の農業資源の維持費用が積み増しされる。「それでも農地を買いたい」という企業は、多くはない。
農業の保護は「日本だから」ではなく先進国は同様。市場開放の圧力の下で自国の農業を保護することは、どの国でも難しくなってきている。

「TPPはチャンスではない!日本の農業は確実に衰退する」
北海道大学大学院農学研究院・柳村俊介教授に聞く より

  ②若者の新規就農の理想と現実

 就農1~2年目から農業所得で生計が成り立つ人は14%程度(全国新規就農相談センター調べ)。新規就農者の約3割は生計の目処が立たないなどの理由で数年以内に離農するのが現実だ。農業で食べていけるかを決めるのは、5年、10年先を見据えた現実的な経営プランだろう。
東洋経済「農業で本当に食べていけるの?」より

 

農業は1000万ほど儲かるvs衰退するオワコン産業なのか 真実は

2 農業は成長産業となる

 ① 農業が『衰退産業』から『成長産業』に大転換する時代が到来する

 大量離農や超高齢社会の到来、訪日外国人の増加により、「農村ビジネス」が大きな価値を持って行きます。高齢者が何をしたいかといえば、旅行です。若者や外国人、企業も、農村に関心を持ち始めています。農村の景色や田畑、体験は、農村の人にとって見れば当たり前ですが、彼らにとっては宝の山です。
優れた農村ビジネスが誕生しない理由はいくつもありますが、最も大きい要因は経営者の不在ということに尽きます。開発資源はどんな地域にもあるわけです。ただ、それを発掘したり、地域をまとめ上げたりする経営者が不足しています。拙著では農村の「多面的機能」をビジネス化することを提案していますが、それには農村ビジネスをマネジメントできる人材の育成が不可欠。
環境の変化はあらゆる人や企業にとって危機であると同時に好機でもあると思います。 経営においては環境の変化に対応することが最も大事です。そのとき求められるのは「インテリジェンス」でしょう。つまり内的環境と外的環境について情報収集して、分析し、それを基に将来を描き出す能力だ。それを一人でこなせる経営者もいれば、そうでない経営者もいる。後者については優れた人材を取り入れ、育成することが欠かせない。

「GDP4%の日本農業は自動車産業を超える」農業ジャーナリストの窪田新之助氏インタビューより

 窪田新之助氏の著書では、新しい農業のカタチとして「フランチャイズ型経営」「六次産業化や観光などと絡めた多面的な農業」「ロボットを導入した農業」を紹介している。

  ②「借金ゼロ、補助金ゼロ、農薬ゼロ、大農地ゼロ、高額機械ゼロ」から1200万円

 そんな魅力的な見出しで2冊めの本を出版し、各地で講演会もするのは「日本一小さい専業農家」風来(ふうらい)の西田栄喜さん。元々農家じゃなかった彼は、夫婦2人、初期投資は143万円だけで年間1200万円を売り上げる。
「 2800円の送料をかけて沖縄から2000円(税抜)の野菜セットを買われる方も少なくありません。北海道の方で、1890円の送料をかけて2500円(税抜)の野菜セットを毎週買われる方もいます。」
それだけ根強いファンがついているということ。
キムチや漬物、ワークショップなどを展開する西田さんは、窪田氏が紹介する「六次産業などの多面的な農業」のモデルといえそう。

 初期投資は143万円だけ!借金、補助金、農薬、肥料、ロス、大農地、高額機械、宣伝費「ぜんぶゼロ」で、なぜ1200万円稼げるのか?|農で1200万円!|ダイヤモンド・オンライン

 

 ③ ポイント  西田さんにみる「儲かる農業」

 今では全国から注文がある西田さん。彼は最初リアカーを引くなど引き売りを経験する。またブログで農作業風景を頻繁に紹介する。

  全国には西田さんほどの規模の農家はたくさんある。その中で注目してもらうことが重要。

  注目してもらうためには
 ベン・パーが「ATTNTION」の中で書いているように、「注目とは焚き火」のように人々の心に着火し、その火がドンドンと燃え移るように注目が拡大していくことが必要だ。単なる野菜ではなく「ストーリーを語ること」。年中売っている野菜ではなく今買わないと来年まで食べられない「希少性」、草むしりなどで人々に「参加する特権」を与えることで注目を拡大させている(もちろんご本人には焚き火の「トリガー」の自覚はないと思うが)。大切なのは注目を集め、共感を得、信頼を得ることだ。

  共感や信頼は一朝一夕には築けません。それには地道な努力が必要だ。

3 まとめ

 いずれの主張も事実のように思う。衰退派は現実を直視し、成長派は期待を込め未来を語る。これからこのまま何もしなければ農業が衰退していくのは必然だろう。成長するには、どれだけ稼げる農家を増やせるかが鍵となる。
 一般に農業を始めるには農業機械や農地など多額の費用を要する。その上、経営が安定するのに5-10年かかるとも。しかも最近は異常気象で天候も安定せず。農業だけでは食べられない農家が多いのも事実。
 必要なのは、どれだけ知恵を絞れるか。誰も挑戦しないニッチ、他分野とのクロスなど。そして共感や信頼を得て、ファンを増やすことが大切だ。

  

 上位7%の販売農家だけが1千万円以上を稼ぎ、全体の60%の生産額を叩き出しているというデータもある。

以前の記事「シニア向け起業」の中でも「農業」に触れています。

定年退職者必見!定年後の収入を増やす3つの方法[永久保存版] - grandmasayuri.com

 

農で1200万円! ――「日本一小さい農家」が明かす「脱サラ農業」はじめの一歩

農で1200万円! ――「日本一小さい農家」が明かす「脱サラ農業」はじめの一歩

 

  わたしは、西田さんが以前に出された「小さい農業で稼ぐコツ 加工・直売・幸せ家族農業で30a1200万円」という本を買って何度も熟読するぐらい、ファンでもある。でも皆が皆、同じようには出来ないと思って題材にしてみた。天候に左右されたり害虫など、それなりの厳しさも伴う。
一人でも多くの人が農業で稼げるようになると、日本の農業も「成長産業」と呼べられるのではないだろうか。日本の農業を守って欲しいと切に願う。