読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

grandmasayuri.com(グランマさゆり)-サードエイジ-

~人生の後半もワクワク楽しく!~

スウェーデンでは認知症が重症化しない!『オムソーリ』のケアのヒント

楽しく健康・介護 健康

スウェーデンでは、寝たきりの高齢者は、ほぼ皆無なんだとか。
殆どの人は、ふつうに自宅で暮らしているのだそうです。何よりも認知症が悪化してないからこそ、できることです。
日本では年々増加する認知症患者ですが、それを減らすヒントになるかもしれません。その秘密をまとめてみました。

スウェーデンでは認知症が重症化しない!『オムソーリ』のケアのヒント

1 日本の現状

厚生労働省の2015年1月の発表によると、日本の認知症患者数は2012年時点で約462万人、65歳以上の高齢者の約7人に1人と推計されています。認知症の前段階とされる「軽度認知障害」と推計される約400万人を合わせると、高齢者の約4人に1人が認知症あるいはその予備群ということになってしまいますね。
厚労省が発表した推計によると、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、認知症患者数は700万人前後に達し、ナント65歳以上の高齢者の約5人に1人を占める見込みだそう。

また総務省統計局によれば、65歳以上の高齢者(以下「高齢者」といいます。)人口は3186万人(平成25年9月15日時点での推計)で、総人口に占める割合は25.0%となり、人口、割合共に過去最高となりました。高齢者人口の総人口に占める割合は、昭和60年に10%を超え、20年後の平成17年には20%を超え、その8年後の25年に25.0%となり、初めて4人に1人が高齢者となりました。

厚生労働省の平成26年度の国民医療費の概要をみますと、26年度の医療費は40兆8071億円と前年に比べ、7461億円、1.9%の増加になっています。一人あたりの医療費も32万1100円と、前年の2.0%の増加。高齢化により人口が確実に減少していくなかで、医療費は年々増加の一途をたどっている訳なのです。

2 スウェーデンのケア環境

まずスウェーデンでは、高齢者ケアの軸足を、これまでの「医療中心」から「福祉中心」に転換しています。これによって、認知症にかかる国の経費は、85%を福祉ケアが占め、医療はわずか5%にとどまっています。病院の数も極限まで減少。
そのため、認知症ケアの中心的な役割は、病院の医師ではなく、アンダーナースをはじめとする福祉ケアに携わる介護スタッフ。
これは、日本と大きく違う点。日本の場合は、病院が治療の中心で、認知症のケアも医師が指導することが医療費の増加の一因ともいえそう。

3 スウェーデンのオムソーリケア 

スウェーデンで一人暮らしの高齢者が多いのは、二世帯住まいがなく、近隣の家族の介護や地域の見回りもあるそうですが、ケアによるところが大きいようです。
「オムソーリのケア」とは、介護を受ける人たち(本人)のニーズに臨機応変、柔軟に対応する働き方とのこと。同時に自立支援のケアでもあるようです。


それでは、「オムソーリのケア」とは、具体的にどんな内容なんでしょうか?

「オムソーリ」とは、スウェーデンに古くからあった言葉で、 「悲しみや幸せを分かち合う」という原義。

<オムソーリケアのポイント>

  • ポイントを絞ったニーズケア その人にとっての必要なケアは何か、よく観察し、ポイントを絞る
  • できることは手伝わず、できないことだけを援助する 「お世話」ではなく「自立支援」、を常に念頭に置く
  • チームプレー いつでも助け合えるように、利用者の状態をチーム全員で把握しておく
  • 非マニュアル 「クリスマスまで生きたい」という末期患者がいれば、季節外れでもクリスマス飾りをする
  • 入念で丁寧なケアをする 公的なケアを受け入れてくれない利用者がいれば、時には60回も通って利用にこぎ着ける
  • 機転をきかせて、臨機応変に 家に入った瞬間、相手の状況をみてその日の優先順位を組み立てる
  • 介護者自身が自分の心を静かに保つ 常に心を静かに保つ、動作にも気ぜわしさが感じられない
  • 豊富な会話、声の力 些細なことからも会話を膨らませ、相手からも会話を引き出す
  • ともだちのような親しさと節度 フレンドリーに接するが、親しき仲にも礼儀あり、のスタンスは貫く

<1日わずか15分間のホームヘルプで必要十分なケア>

スウェーデンでは、短い訪問で、認知症の人が在宅生活を維持できています。エスロブ市では1軒・1人あたりの平均訪問時間は、わずか15分!参考までに、アンダーナース、コリンさんの15分間を紹介します。

利用者宅へ着いたら15分で以下を済ませます。

  • 薬箱の鍵をあけ、コップに水を入れ、投薬介助
  • 血流をよくする医療用ストッキングをはかせる
  • 寝室のベッドメイキング
  • キッチンで女性がオープンサンドを作るのを見守る
  • やかんに熱湯を沸かす行為は危ないので、変わって行う
  • トイレの便器掃除
  • 目覚まし時計を頼まれた時間にセット、目の前で本人に確認する
  • デイサービスのお迎えの時間を本人に確認する
  • 寒いので「窓を空けないこと」を念押しする
  • ゴミ出し
  • アンダーナースコリンさんと利用者

文字にすると結構な量ですが、この間、アンダーナースと利用者は途切れなく会話を続けています。コリンさんの身体の動きはとても落ち着いていて、気忙しさがありません。これだけ短時間で効率よく済むのは、アンダーナースの業務から家事援助の“掃除・洗濯”を、2週間に1度程度のサービスパトロールチームの仕事として切り離したこと。

なぜスウェーデンでは認知症が重症化しない?オムソーリケアとは | 認知症オンライン

 より

 

4 まとめ

スウェーデンでは「オムソーリケア」を取り入れることで、1日たった15分の訪問介護が実現できるといえるのかもしれませんね。もちろん前提には、胃ろうなどの延命治療をしなかったり、宗教的な死生観の違いがあると思いますが。
日本の在宅看護とかと比べてみて、その違いはホントに衝撃でした。日本では重大インシデントが起きないようにすべてがマニュアル化されています。日本での手厚い介護や看護は、かえって自立心を失わせてしまっている一面があるのかも。
医療体制の違いは大きく異なるものの、高齢者の自立や自尊心を傷つけることのないようにケアすることは、スウェーデンの例を見習いたいなぁと思いました。